一年ぶりの坪林での実習は懐かしさに溢れてる!?

坪林は今年もいい天気

坪林、蘇茶師のところでの実習は一年ぶりですね。
蘇茶師のところは最早我が家も同然(笑)
蘇志成茶師(弟)蘇パパ、蘇ママ、製茶作業をしている元小姐の方々にもついた早々の挨拶は「おはよう!こんにちわ!ただいま!」。え?おかしいですか?
そして製茶実習レポート恒例の挨拶といえば…私は「アメノ」ではないんです!!ということでしょうか(笑)
今回もきっちり暑いくらいに晴れ渡っていますよ!
さあ、そんな前振りはこれくらいにして、今回の文山包種茶の製茶実習は実習初体験のイケメンとベテランの笑メンのコンビで頑張ることになります。
しかしこの時は知る由もありませんでした…今回の製茶実習が特別なものになるなんて……

さあ!茶摘みだ!萎凋だ!

早速、蘇志成茶師に連れられて茶摘みをする茶畑へ移動します。
今回は車で坂道をえっちらおっちら上がった、初めて訪れる茶畑で茶摘みをすることになりました。斜面に半年から一年半の若い茶樹がたくさん植えてある茶畑はなんだか新鮮な気分で茶摘みができましたね。茶摘みのプロの元小姐とも楽しい会話をしながら力強い日光にジリジリと照らされながら茶摘みが進みます。最近では以前よりも大きめな茶葉を摘むようになってきています。その詳細についてはWebで公開しています(嘘ですw)
ただ一見する限り同じようなことをしているように見えますが、茶摘みだけでなく文山包種茶を作る色んな工程において少しずつ変わってきています。その変化をきちんと把握しないと美味しいお茶を理解することはできません。現場で一緒に頑張る限りはしっかりと見て聞いて体験していきたいですね。

茶摘みをしながら実践でお勉強

茶摘みのプロとともに摘んだ茶葉は約30斤(18kg)。
これからいよいよ萎凋です。過去のわしの製茶実習を見てもらうとわかると思いますが、今まで日光萎凋は日向で行ってきましたが、最近は日陰で行います。数年前、「日陰を作るな!」と怒られたころが懐かしいですね。わずか期間で萎凋方法も変わってきてるんですよ。文山包種茶を語る方はこの変化の意味を知らずして語ってはいけないと思うけどなぁ……茶商のお茶ばかり飲んでも本当のいいお茶はわかりませんよ。

日光萎凋中

蘇文松茶師(兄)が初参加者に身振りで指導しながら日光萎凋をしました。
きれいなお嬢さんたちに対する指導よりちょっと厳しいのは何故なのかしら?(笑)
日光萎凋の段階でざるの数は26。これだけのざるに入っている茶葉が出来上がるころには一体どれだけの数になってしまうんでしょうかね。途中、ご飯を食べ製茶(出来上がった文山包種茶から茎を取り除く作業)を手伝い、そして室内萎凋になります。

室内萎凋

室内萎凋の様子です。
蘇茶師(弟)が隣にいて確認をしてくれていますが、基本的にはわしとイケメンだけでの作業になっています。わしは文山包種茶の製茶はそれなりに経験はしてるのである程度は信頼されているようです。前回は売り物の製茶作業を一緒にやらせてもらってますしね!

室内萎凋

室内萎凋の作業が終わったのが午前2時過ぎ。今までよりは早いペースで終わりましたね。ざるの数もこの時点で16になってきています。
それでは朝までしばしの休憩を…おやすみなさい。

ここからが一気呵成!…のはずが驚きの初体験へ!!

殺菁〜揉捻

室内萎凋が終わったらここから一気に殺菁から焙煎まで行うのがいつものことでしたが…今回は柔捻後に茶葉を乾燥させた後、違うことをすることになりました。
木柵で何度も奨を受賞している張茶師を招いて球状茶を作ることになりました!!
いや、師匠からはそれとなくは聞いていたんですが確かダメになったと聞いていたんで…正直びっくりしました。
しかし球状茶を作ってみたいとは以前から思っていたので嬉しいハプニングです!!

それでは球状茶を作りませう!

袋柔捻準備中 袋柔捻中

それでは張茶師の指導のもと早速球状茶作りを開始します。
まずは球状茶にするための大事な過程、袋柔捻を行います。一回だけ乾燥させた茶葉を丈夫な生地の袋に入れて、まずその袋の形を整えてから袋柔捻の機械に入れて茶葉をきつく柔捻していきます。

あ、ちなみにこの帽子をかぶっているのが張茶師ですよ。

袋柔捻で丸まった茶葉の塊とそれをほぐす作業中

袋柔捻された茶葉は大きな玉のようになります。それを手で解し、殺菁機を使い茶葉をあたためまた袋柔捻を…と同じことを数十回、今回は30回くらいでしょうか、繰り返し繰り返し茶葉が自然と球状になるまで続きます。

わしの袋柔捻中の姿とだんだんと丸くなっていく茶葉

わしも張茶師の指導のもと袋柔捻にチャレンジしました。結構な力が必要となる作業です。たった一回やっただけで汗が噴き出してきましたよ。これを数十回も繰り返すとなると…想像しただけでダイエットになりそうです(笑)

袋柔捻完了、いざ乾燥へ

何度も袋柔捻を繰り返し、袋から出した茶葉の玉が自然にほろほろと崩れるようになれば長い工程の袋柔捻は完了になります。これでいよいよ乾燥への進みます。

いよいよ球状茶が完成です!

球状茶の完成です

出来上がったお茶を早速試飲しました。
水色が濃い目の甘いお茶に仕上がりました。変な茶商が売る球状茶には負けない仕上がりになっていると思います。今回の文山包種茶の製茶実習はいつもと違い、非常に貴重な体験をさせていただきました。

いつもながらあたたかい指導をしてくれる蘇茶師ご一家、今回の特別師匠張茶師、わが師匠そして参加者の皆様にはお世話になりました。

また一緒に美味しいお茶作りをしましょう。本当にありがとうございました。

Posted by oyakata(茶参福)|hiru-an-don Blog茶香好友 - 鴻山茗茶 -△PageTop