文山包種茶製茶実習 冬茶

番外編其之壱 文山包種茶製茶実習の合間に…

まずは文山包種茶を堪能しましょう

前回の文山包種茶製茶実習レポート同様、番外編です。

文山包種茶を作るだけではなく、「お茶漬け」って言葉がピッタシなくらいにお茶をたっぷりと呑んできました。
お笑いマンガ道場に出演していた過去を葬り去ろうとしているワインが好きのどっかの女優さんではないですが、「私の血は台湾茶で出来てるの」って言えそうなくらい呑みましたね(笑)

そんな訳で蘇弟茶師にお茶を淹れてもらいたっぷり呑んで、さらに色んな茶葉を比賽(コンテスト)でチェックするような方法で味と香りの違いを楽しんだりしておりました。
ちなみに写真のように蓮華を使って香りをチェックする方法は、蓮華をお茶にひたしてその表面と裏面の香りをチェックするんです。
表面と裏面ではかなり香りが違います。同じ茶師が作っても一つひとつ違う香りと味を持った文山包種者になってしますんですね。
ちなみにこのチェック法は普通のスプーンでも出来るので何種類かお茶を持ってる人は試してみるのも面白いですよ。

蘇茶師の茶畑です 蘇茶師の茶畑です

いつも文山包種茶製茶実習で茶摘をする茶畑は蘇茶師のご自宅の近くなんですが、それ以外にもはたくさんの茶畑を持っています。
お散歩がてらに蘇茶師の奥様に連れて行ってもらいました。

まぁ広い茶畑があること(笑)

蘇茶師のところでは茶油(お茶の実を精製してつくる油)も作っているのですが、なんと茶油専用の茶畑まであるそうなんです。
蘇茶師の家庭料理にはすべてこの茶油が使われています。さっぱりとしていながらも香ばしい香りで、あっさりと食欲のリミッターを解除してしまうスイッチをオンにしてしまうのでとてもある意味ヤバイです。でも美味しいから仕方がないの(笑)

蘇茶師の東方美人は旨い、もちろん文山包種茶は言うまでもない 次から次へとお茶が出てくる(笑)

左上は蘇茶師の文山東方美人。
今年の文山東方美人の味わいはかなり甘いです。香りを感じる場所全てに優しくふわっと甘さが広がりその余韻はしっとりといつまでも…嗚呼…また呑みたくなってしまう…

文山東方美人以外にもまだまだ沢山のお茶が出てきます。
文山包種茶はもちろんのこと右下の写真は確か緑茶だった記憶が…沢山呑みすぎてなんだかわかんなくなってきてたかも(笑)

銀木犀文山包種茶、ほんのり文山包種茶の香りをひきたてます

この小さな可愛いお花は「銀木犀」。蘇茶師の茶畑の脇に咲いていたのを頂いて文山包種茶とあわせて呑んでみました。
ウチの師匠のところではよく季節になると金木犀文山茶(桂花包種茶)を淹れていますが、銀木犀で淹れるのもとっても美味しいですよ。
蓋碗にほんの少しの銀木犀の花びらを入れただけで、お湯を注いだ瞬間から漂う銀木犀の香り。一口呑んだだけで文山包種茶のさわやかな香りと銀木犀の柔らかな香りの相乗効果で体がほわほわとした香りのベールに包まれているように感じます。
坪林の美味しい空気とお水で茶葉と同じ環境で育った銀木犀だからこんなに相性がいいんですかね?

写真を撮り忘れたのですが、この銀木犀を東方美人にも入れて呑んだのですが東方美人とも相性バッチリ!旨かったなぁ〜。

文山農場にて、本人曰く「台湾一有名な茶葉鑑定士の頼 水成さん」

台北縣農會文山農場にも顔をだしてきました。

ウチの師匠も以前、今週の一枚で文山農場については取り上げましたが、文山茶の製茶方法、茶葉鑑定方法などを日々研究してるところなんですよ。
この笑顔の素敵な髭のオジサマは本人曰く「台湾一有名な茶葉鑑定士」の頼 水成さん。
この髭どっかで見たかなぁ?なんて若干失礼なことを思ってたりしていると、聞くところによると台北縣農會文山茶推廣中心に文山包種茶の作り方の一連の作業の写真が飾ってあるんですが、その写真に写っているのはこの頼さんなんです。
なるほど、それなら見たことあるな、革靴で製茶してるから中々笑える写真かもね(笑)

頼さんの秘蔵のお茶を堪能しつつ、「これはどこの山のお茶だ?」などど利き茶させられたりして楽しい時間を過ごす事が出来ました。いや、もちろんわしは正解でしたよって信じてないでしょ(笑)
こんなに笑顔がプリティな頼さんですが、流石にお茶のことになると唸らされるところばかり。イヤ、それが当たり前なんですが(笑)
「青心種で金萱種の香りを、金萱種で青心種の香りのお茶を作れるのが一流の茶師」
の一言には参りましたね。わしは未だかつてそのようなお茶を呑んだことはないですが、そんなお茶を作れる茶師が居るならぜひ一度お会いしてお茶をご馳走になりたいものです。

ちなみに青心種、金萱種ともに茶葉の種類のことです。

文山農場にて、青心種

上の写真は青心種。古くからある茶葉の種類です。文山包種茶、凍頂烏龍茶などは基本的に青心種で作られています。

文山農場にて、金萱種

上の写真は金萱種。台茶12号とも言われます。よく「ミルクのような」「バニラのような」と表現される香りを持つ茶葉です。

上記2種類だけではなく、文山農場にはほんとに沢山の茶葉があります。流石にすべてをここに載せることは出来ませんが、こんなに茶葉の種類があるのかと改めて勉強になりました。
これだけの茶葉の種類があれば、出来上がるお茶はそりゃ沢山の種類になります。またまた台湾茶の奥深さを知ってしまい軽く眩暈がしてきました(笑)

眩暈がしつつ、次のレポートにいきますよ〜

Posted by oyakata(茶参福)|< TopPage△PageTop

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