文山包種茶製茶実習 冬茶
其之参 一気呵成「殺菁、揉捻」、一日千秋「乾燥、焙煎」そして破顔一笑「文山包種茶」
前回の文山包種茶製茶実習同様、ここからの殺菁→揉捻の手順は手早くおこなわないとあかんのです。
一気に茶葉を殺菁釜に入れないと殺菁ムラが出来てしまいうまく発酵を止めることが出来ないのです。
と、わかっているのに作業は美人のお姉さまに任せて、今回は写真をバシバシ撮ってました。
250度を超える殺菁釜の中で茶葉の発酵が止まっていきます。殺菁釜から立ち上る茶葉の香りと状態をチェックして「ここだ!」ってところで殺菁が終了になるんですが、中々難しいですよ、このタイミングは。
殺菁が終わったら、その茶葉をすぐに揉捻します。
揉捻仕立ての茶葉は湯気がもうもうと出ています。こうして揉んであげることで茶葉の味を引き出すわけなんです。
上記右の一番下写真では、高温で殺菁したにもかかわらずまだこんなに茶葉に水分が残っているのがよくわかりますよね。
この揉捻をすることによってだんだんと文山包種茶らしい茶葉になってきましたね。
揉捻が終わったら次は乾燥です。
今回は前回よりも茶葉の量が少ないので小さいほうの乾燥機を使用します。
ちょっと写真ではわかりづらいのですが、この乾燥機は5段の棚のような作りになっていて脇のレバーを操作すると茶葉が乗ってる棚の部分が開閉するようになっていて、茶葉の状態によって高さを変えて乾燥させるようになってます。
乾燥中でもだんだんお茶らしい香りになっていってます。
どんどん待ち遠しくなってしまい何度も何度も茶葉の状態をみてしまうのですよ(笑)
乾燥終了です。
もう耐えられずに存分に香りを堪能してます、いやいや、チェックしてるんですってば(笑)
乾燥が終わった時の茶葉の状態をじっくりチェックです。
見た目はもうすっかり文山包種茶らしくなってますよね。でもまだなんですよ、落ち着いてくださいな。これからじっくり焙煎していきます。
さぁて!これから文山包種茶製茶実習では最終工程になります。焙煎です。
本来ですと焙煎が終わったら、茶葉についている茎や発酵ムラがある状態のよくない茶葉を取り除いたりする「製茶」という工程を経て比賽(コンテスト)にも出品できるような「文山包種茶」として完成するんです。
さすがにその工程は膨大な時間が掛かるため今回の製茶実習では各自お持ち帰りの後に行なうことになります。
この工程を経ることによってまた違った美味しいお茶が出来るんですよね(笑)
焙煎が終わると、いよいよ文山包種茶製茶実習での自分達の文山包種茶は出来上がりになります。
早速出来上がった文山包種茶の味をドキドキしながらチェック!……どんな味かなぁ……
ちょっと焙煎の火香が強めに出てるけどいい感じに仕上がってます!
味も香りも文山包種茶になっていますよ。日本でならそんなに高い値段では売れないでしょうが、充分に流通させることが出来る仕上がりになっています。まぁもちろんそんなことはしないですけどね(笑)
でももう少し時間をおいて熟成させて呑めばもっと美味しくなりそうですね。
こんな感じで今回の文山包種茶製茶実習、自分達の文山包種茶は出来上がりました。
いつもながらにお世話になっている蘇兄弟茶師、蘇茶師ご家族には本当に感謝です。
って、ここで終わってしまっては普通の製茶実習なのでここでは終わりませんよ(笑)
次からは番外編の始まりになります。もう少し続くのでお付き合いくださいませ。